2022/1/18

特別展「海を渡った版画家たち~平塚運一と神原 浩~」のご案内

 

川西英とも縁の深かった創作版画家 神原浩氏と、島根県松江市出身の木版画家・平塚運一氏の二人展が神戸ゆかりの美術館で開催中です。


神戸市出身の神原 浩氏は、関西学院高等学部商科を経て海外で美術を学び、帰国後は神戸女学院と母校で教鞭を執りました。川西 英らが活躍した神戸の創作版画グループ「三紅会」に1935年より参加しています。

建築物を題材に好んでエッチングにしました。初公開の油彩画(滞欧作)や、近年に遺族から神戸市に寄贈された版画を中心に約140点が展示されています。

一部は、原版と版画作品を対照展示する予定で、版を見ることができる貴重な機会となっています。


平塚運一氏は1935年に東京美術学校(現・東京藝術大学)で木版画を教え、創作版画の普及に尽力しました。

戦後アメリカへ渡り、旺盛な制作活動と教育普及を行いました。島根県立美術館のコレクションより92点の代表作が展示されています。

川西英と同時代に活躍した版画家たちの作品たち、平塚氏の力強い木版の線、ジンク版に刻まれた神原氏の緻密な表現世界を堪能してください。

  

 ■ 主 催

神戸ゆかりの美術館、神戸新聞社

 

■ 特別協力

島根県立美術館、神戸市立博物館

 

■ 会 期

令和4年1月15日(土曜)~3月27日(日曜)

 

■ チラシPDF(リンク)

https://www.city.kobe.lg.jp/documents/49329/20211208160319281.pdf

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

■ 三紅会とは


三紅会とは、昭和初期の神戸で活動していた創作版画グループです。昭和四年、川西英を中心に結成されました。メンバーは川西 英と親しくしていた版画家であり、モダニストたちでした。

戦前の神戸の版画運動を牽引し、展覧会の開催、版画の普及活動を行いました。第一回展を神戸三越で開催(その後前田藤四郎等が加わり昭和六年第六回展まで開催)。連刊版画誌『HANGA』などに作品を発表。

 

 

■ 三紅会に集った7名の版画家たち 

・川西英(1894-1965)兵庫県神戸市兵庫区出身

・春村ただを(生没年不詳)

・菅藤霞仙(1889-1955)

・福井市郎(1893-1966)奈良県出身

・神原浩(1892-1970)兵庫県神戸市出身

・北村今三(1900-没年不詳)兵庫県神戸市出身

・前田藤四郎(1904-1990)兵庫県明石市西新町出身

左から福井市郎氏、前田藤四郎氏、北村今三氏、春村ただを氏、川西英、菅藤霞仙氏(1931年/第3回三紅会展にて/神戸市榮町五丁目朝日會堂)